Internal medicine
感冒(風邪)、インフルエンザ、胃腸炎などの急性疾患や生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病)、アレルギー疾患(花粉症など)、種々の体の不調など幅広く内科全般の診療をいたします。お困りのことがあればお気軽にご相談ください。
生活習慣病については職場健診や特定健診をきっかけに診断されることがあります。最近健診を受けたないなどの方は特定健診の受診をご検討ください。
● 一般内科疾患:高血圧症、心疾患、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症(痛風)、アレルギー性鼻炎貧血、骨粗鬆症、便秘、各種感染症など
高血圧症は、血液が通常よりも高い圧力で血管内を流れる状態です。本邦では約4300万人が高血圧症であると推定されおり、半数以上が適切にコントロールされてない方と言われています。
自覚症状なく、無症状のまま進行することがあります。しかし、慢性に経過すると心臓や血管にダメージが蓄積し、動脈硬化、狭心症、脳卒中や慢性腎臓病など様々な病気を引き起こします。
● 診断:診療ガイドラインでは収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の場合に高血圧と定義されています。正常血圧は120/80mmHg未満と厳格化されました。正常血圧と高血圧の間は正常高値血圧とされ、早期の生活習慣の改善が望まれます。
● 治療:高血圧を管理するためには、生活習慣の改善(健康的な食事、適度な運動、ストレス管理)、薬物療法、定期的なフォローアップが必要です。まず生活習慣の見直しから治療を開始し、改善が乏しい場合は降圧薬の導入となります。処方された薬を定期的に服用し、定期的な血圧測定が推奨されます。
● 予防:高血圧を予防するためには、健康的な生活習慣を維持することが重要です。バランスの取れた食事、適度な運動、ストレスの管理、禁煙などが推奨されています。
● フォローアップ:高血圧は一生涯にわたって管理が必要です。定期的な医師の診察と血圧のモニタリングが重要です。
血液中の脂質の値が基準値から外れた状態と定義されています。脂質の異常にはLDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、中性脂肪の異常があります。動脈硬化、狭心症、脳梗塞など血管系疾患のリスクを高める可能性があり適切な管理でそのリスクを軽減することができます。
● 原因:遺伝的要因や生活習慣、食生活などが影響します。遺伝的な要因によってもたらされる場合もありますが、生活習慣や食事習慣が主な原因として挙げられます。
● 診断:脂質異常症は血液検査によって診断されます。通常は、空腹時に採取した血液を測定しコレステロールや中性脂肪の濃度を測定します。基準値を超えた場合に脂質異常症と診断されます。
● 治療:治療の目標は動脈硬化などの疾患を予防することです。脂質異常症の管理には、薬物療法だけではなく生活習慣の改善が含まれます。運動や減量、禁煙、脂質や甘いもの、アルコール、糖質の摂取量を見直す必要があります。生活習慣の改善後も異常値が続けば薬の導入となります。
● 予防:体重を適切に保ち、脂肪分の多い肉類や乳製品を控え、植物油、魚介類を接種することが勧められます。適度な運動、禁煙も重要です。
● フォローアップ:脂質異常症の管理は継続的な取り組みが必要です。上記の予防法とともに定期的に血液検査を受け、状態の経過を確認しましょう。
糖尿病は血液中のグルコース(血糖)が高くなり、正常な範囲を超えて長期間続く状態を指します。慢性的な高血糖状態では糖尿病に特有の細小血管症(網膜症、腎症、神経障害)や全身の動脈硬化へ至ります。
合併症まで至らなければ自覚症状に乏しいですが喉がよく乾く、多飲、多尿、疲れやすい、傷の治りが遅いなどの症状がある場合もあります。
糖尿病は1型と2型に分類されます。1型はインスリンの自己注射が必須の病態であり、こちらでは生活習慣病に関連した2型について主に説明させていただきます。
● 原因:膵臓で産生されるインスリンという血糖を下げるホルモンの不足やその作用低下により血糖の上昇を抑える働き(耐糖能)が低下していることが原因です。体がインスリンを作ることができない1型とインスリンの作用が低下する2型に分類されます。
● 診断:血糖値とHbA1cという過去1-2ヶ月の血糖値を反映する値を測定します。HbA1c6.5%以上と空腹時血糖126mg/dl以上または随時血糖(食事と採血時間との時間関係を問わない)200mg/dl以上を満たせば糖尿病と診断されます。
● 治療:治療の目標は糖尿病による合併症リスクを下げ、良好な血糖管理を行うことです。糖尿病治療の根幹は適切な食事、運動、血糖値のモニタリングです。必要に応じた薬物療法を導入し、管理が困難であればインスリン投与を要する場合もあります。
● 予防:適切な食生活、運動が推奨されます。禁煙、適正体重を保つこと、ストレスをためないことなども重要視されています。
● フォローアップ:糖尿病の管理は長期的なプロセスであり、定期的な医師のフォローアップと血糖値のモニタリングが重要です。
便秘症は、本来排泄すべき糞便が大腸内にとどまることで快適に排泄されず、過度の怒責、残便感、肛門付近の閉そく感、排便困難感を認める状態と定義されています。
● 原因:便秘は様々な原因によって引き起こされます。主には食生活の乱れ、水分摂取量の不足、運動不足、ストレス、基礎疾患、薬の副作用などが挙げられます。
便秘の原因となる基礎疾患としては糖尿病、甲状腺機能低下症、パーキンソン病などの神経疾患、大腸腫瘍、その他の原因による大腸の狭窄などが挙げられます。
● 診断:一般的な身体診察とともに上述の基礎疾患がないか血液検査や腹部レントゲン検査、大腸腫瘍や狭窄が疑われる場合は便潜血検査、大腸内視鏡検査やその他の画像検査を行うことがあります。
● 治療:治療のアプローチは、個々の症状や原因に応じて異なります。まず、食生活の改善や適切な水分摂取、適度な運動などのライフスタイルの改善が重要です。原因となる疾患があればその治療を行うことで改善する場合があります。
上記で改善ない場合は便秘薬を導入します。便秘薬には便を柔らかくして出しやすくする緩下剤、大腸の動きを促進して便をだす刺激性下剤があります。最近、様々な新薬も使えるようになっており症状や排便時の状況などから適切な治療をご提案させていただきます。